思い出

思い出

歩く

田圃の畦道を歩く田舎の林道を歩くいつかの時間が待っている懐かしき人々の声が聞こえてくる私はたたずむ耳は静かにあのざわめきを捜している
思い出

私は一度石と心が通ったことがあるその石は私に語り掛けてきたし私の心を和ませてくれたのです私の心の形と通う偶然の形をしていたのです何億年と一人でいた石は驚いたでしょう今は風雪に耐えた体を綿とガラスの瓶の中でかすかな風の音を聞いています
思い出

真実

大草原の中に一つ私の墓を建ててくれそこはいつか不毛の地になり海の底になり何も痕跡を失くしてしまうかもしれないが真実だけが残り私も真実の一部になりそして 全てと一緒に時の船に乗る
思い出

バタバタした虫

1ミリの虫が手足をバタバタさせているよ巨人の私を食べられるかどうか見ているよマズそうだなどと見ている雑食性だから旨いのにそんか好き嫌いだからお前は1ミリの虫から成長出来ないのだ
思い出

夢の人生

夢溢れ夢流れ夢忘れていく人生のご苦労なこと大きな夢はつぶれ小さな夢に泣く私が聞いた夢私が隠した夢生まれた時からずぅ~と夢に沈んだ人の世一つまみの人だけの夢やはり神はそれを微笑んでいるのだろうか
思い出

もう私はあなたの手を借りなければ何も出来ないその手は もう去っているのに山の先を見つめ空の雲を裏返して日々だった足音だけを追っている
思い出

走り行く人々

東京オリンピックつい この前のような30年前の話になるふと 悲しくなり 涙となる何故だ失ったこともわすれ皆 離れていったその積み重ねが私を失わせにくる広大無辺を歩いていく人達私を無限の中に閉じ込めたまま左右が消えていく
思い出

時間

風から全てが始まる青空が時を降らせる見ていた時を降らせる私もいた あの人もいた思い出は淋しい記憶に溜っていた時間それが分かる今日の幸せ故に風が全てを知っている
思い出

明日のカエル

車の通る雨の舗道にお前は端座して明日を夢見る何故お前はそんなに世の中をなめ切っているのだのんびりした顔をしてとぼけた面構えでそれとも覚悟しきった自殺者かお前に明日は無い
思い出

人生

私は今日会社の事務机でぼっとしているこんな時間が長い生物の人間の歴史の中の一部なのだと思うとつと笑いが込み上げてきた