思い出

思い出

シオカラトンボ

シオカラトンボは最近見かけない何処に行ってしまったのか歴史を終えてしまったのかい人間の頭を好んで休んでいた幼い手に腹へ棒を刺されたりいやなこともいっぱいあって良い土地を捜していたのかもしれないもう戻ってはくれないのかい山の清流に足を浸してい...
思い出

通り過ぎれば

私の人生はほんの小さな出来事で終わりです起こったことも唯の風行ってしまったでは淋しいとしても少し離れたところに立つ人にはやっぱり唯の風少々弱いのやら強いのやら通り過ぎれば後ろに去ってせめて見てるは その人だけで誰も最後までは見ていない見えて...
思い出

秋とトンボ

窓の網戸にトンボが曇天に最期の時間を休んでいるいっぱい食った美味いものもいたし まずいのもいたアッという間だったなぁ一度きりの秋なんて親は何をしていたんだっけ爺さんの話は聞いたこともない風に乗って旅に出たいとも思ったが勇気が無かったのだそれ...
思い出

ちぎれ雲

色を失った世界の音だけが残った空間にいる宇宙の果てを感じる脳は一人だった誰もいない 誰も待っていないいつか来る世界だとは分かっていたのにいつも川の中の生活をして昇る太陽ばかり見ている夢ばかり見ているのではないと夢を知った人が言う空に浮かんだ...
思い出

讒言

讒言する人があり讒言される人がいて讒言される人が 又 ほかの人を讒言する讒言する人も 又讒言されてこうして讒言だけが残っていきだんだん世の中が暗くなっていく朝焼け 夕焼けに昼もそうなったら 夜もそうだったら誰も残れる人はいない餓鬼だけがいる...
思い出

幼い頃の夢

我々は何故権力に擦り寄るのか私は貧しい時代の子供たち擦り寄る者達の喧しさ権力の高笑いそこには何も生まれないいたる所に渦を巻いて寡黙な者たちの上で 空で雄大積雲となって下ってくる静かな人達の群れは見晴らしの良い低山を目指す幼い頃の清流の夢を思...
思い出

旅立ち

故郷は離れていく肉親を残し 田圃を置いて明日のために 生地を旅立つ有ったものは少しずつ消えていき消えていくものに従って故郷は失っていくあなたの祖先もそうやって私が今ここにいるさようなら思い出さようなら 懐かしい人達
思い出

あなたのために

一つ 私はあなたのために代わりに死んでも仕方ないと祈る一つ あなたのために幸せを祈ったのに何も出来なかったから一つ せめてあなたに人生を充分楽しんでもらいたいから一つ あなたの最後の時間が訪れた時    私をなつかしく思い出して欲しいから一...
思い出

人生

人生体 ポッカ ポカお肌 サラッ サラ関節 ノビッ ノビ欠伸 チョット小雨 ポッツリ ポツリ小鳥 ヒト声ノラ犬が背伸びして僕を見ているア~ア 心ノビノビに豊かになってこれが人生というものだったらこんなんで良かったのだと考えている
思い出

大木

大木は見ている ちっちゃな人間私はずる賢さより大きさを選んだ戦争に呼ばれないために足でなく 根を選んだ服は貧富無く与えられるように葉っぱにした今となっては どっちが正しかったのか思考のための日陰と有り余る木の実の義務を受け持った自分の選択が...