供養

 

 

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悲しみと自由

今日人は空を飛んで少々危なかっしく自由のイメージを漂わせているでも生まれた時から人にはそんなにはっきりと背中に悲しみの翼が付いている翼というのは悲しみの象徴なのだあぁ悲しみが自由の象徴とは許せ我が細胞の秘密
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病室にて

地球に迷いし魂は又 別れを告げ更なる旅に出る数々の出会いし魂は再会の契りも無く永劫の変転に託する他なく悲しみは全てが等しく持つ定め又何かになって転変してもどうにか幸福になって私の祈りを奉げたい
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もう私の父は そこからもう先には行けないのです時の檻の中に閉じ込められて徐々に離れていく私達を見詰めているしか術はないのです
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小さな駅の物語

北の大地の小さな駅は昇降客もめっきり減って無人駅となった何代も続く蜘蛛の孤独者は縁もゆかりも無い飛んでくる者を押さえて生き血を吸っている朝食のある時もあれば夕食の無い時もある親はほとんど知らないチラッと見たような気もするあれから夏冬同じ景色...
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秩序

神に祈るしかなかった世の中に身を置いた人生は余りにやり場のなくそうして去っていった人々に冷たい雨が降っていたこれでもかの仕打ちにそれらを平然と回る地球に秩序の本質を見た回って回って降り飛ばせ人も悲しみも
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レクイエム

川べりの夜の街頭に一匹の蛾が所在なく一晩中飛ぶように生命は全て魂となって自由に駆け巡る善悪も無く魂は自由だもう何も後ろは無く前だけを見つめるだから何処までも飛んで行ける
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正義

私の国があなたの国を憎んであなたの国が私の国を憎んでお互い闘う 殺し合うどちらかが正しい時もありどちらかが間違っている時もある唯の殺戮だけの時もあり親しい時間も 親しい間柄も束の間どうしようもないのに神の名を叫んで何処かにいるはずの神の名を...
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月山

ある年の 11月22日雪を被る真っ白に輝いて死界となる朝陽を受け 尚 弓なりとなり連なる山は前に控えてのっぺりと間に居座る真上に白雲 傘となり魂人の安養浄土となる吹雪乱舞の中に空気は静かに流れ気の果ては賑やかなり
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歴史

歴史は激動で始まり静寂を目指していく喜びも悲しみも時間の中に吸収されていく多くの人の嘆きも哄笑も一行も残らないそうして消えていった忘れられていく人々を私達の精神の冷たさが送る
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自死

一つの魂が去った過去40年居るべき所に居た君がいくら待っても帰ってくることは無くなったもがきにもがいた人生は唯 一瞬の流れゆく枯れ木だった今となっては私の肩に重荷となって残っている