思い出

花見

満開の桜が丘の上で光っているこんなに今輝いているのに喜怒哀楽の遺伝子が 通り過ぎていく毎年頼りない心を包んでいるあちらで酒盛りだ人の世の一瞬でしかないのに花の心と呼応して束の間の時を個人のはかなさを共有していく
供養

人生

田舎の町で生まれその町で育ち景色が靄に霞んでいくように何も人生は気付けなかった唯の 細き道であった花を植えたり 巣箱を掛けたり一通りのことはやってみたのだが食い散らかすだけでは何とも仕方のない話で最後の月日に読経をする
供養

矛盾

普通の人でいたいのです変わったことしか出来ませんでしたいつ こうとなったのかもう 終わりなのに幸せは 勘違いの始まり不幸は 人間の始まり何が先で 何が後になるのか花が種から始まるように花が花弁で終わるように一本の道は正しく味気ない人はいつま...
思い出

カエルは見ていた

大きな才能は 全てを受け入れる小さな才能は 全てを拒否しているその間に私達はいるのだが春の田圃の水の中カエルが目だけ出し世の中を見ているどの人間もせわしく せわしく見えて目を見開いていたのは当然のことだった
朝まだき

僅かな希望

残念だけど 世界は一瞬間の堆積残念だけど世界は一人一人の集積でしかないのに繋がっていると願うのは誰かが残した僅かな希望の残光
朝まだき

それぞれの神

偉大な神よ末裔のなりふりを見てあなたの出現を知るやはり 必要が必然を生む無から有は育たない民族の限界は羽搏かない私の民族も根本を引きづっていく民がとどまるかぎり神も羽搏かない
思い出

民衆の願い

気を付けなければならない上に立つ者が必ず優れているとは限らない本当の人は たまにしか出てこない優れて劣る勝者は溢れているそして それに抵抗出来るのは我々の忘れっぽい 当てにならない勤勉さだから 時はゆっくりしか進まない嘆きは満ちるとも
供養

クレージー植木

ずっーと待っていたのにあんなに盛り上がっていたのに二度と彼等は帰ってこなかったあれもこれも 分かってしまったが今でも心は待っているいつも陽は沈みあの山に消えていくとしても
供養

小さき人

小さき人は小さき人がキライである気付かない自分を見ることになる人を貶めるのに長けてしまいそれでカラスのように喚いているさすれば 仲間がいっぱい寄ってきて小さい人の大きな集団そんなところが人の本性か悲しみはいつも居座る
夕照り

正義

普通の日が過ぎていく誰も自分を鍛えていない弱い人間を見捨てない困っている人間に共に歩むそんな強い人が たまにいる口だけ大きいのは いつもいるそんな多くの人の間で口だけ先に進む最後に出来た機能が人間の未来を暗示する