供養

虫のうらみ

一ミリの虫の動きすさまじくウンコを残し 動き去る昨日 五ミリの蛾を掃除機でいっぱい吸った残った一匹が今日しつこく私を攻撃する泣いているのかいつまでも いつまでも まとわりつく私は暗い気持ちで 夕方を迎えた
思い出

シオカラトンボ

シオカラトンボは最近見かけない何処に行ってしまったのか歴史を終えてしまったのかい人間の頭を好んで休んでいた幼い手に腹へ棒を刺されたりいやなこともいっぱいあって良い土地を捜していたのかもしれないもう戻ってはくれないのかい山の清流に足を浸してい...
思い出

通り過ぎれば

私の人生はほんの小さな出来事で終わりです起こったことも唯の風行ってしまったでは淋しいとしても少し離れたところに立つ人にはやっぱり唯の風少々弱いのやら強いのやら通り過ぎれば後ろに去ってせめて見てるは その人だけで誰も最後までは見ていない見えて...
夕照り

遺伝

私の耳に今日も心の彼方から絶え間なく響く 届いてくる叫び荒々しくも澄んでいる私の祖先もその中で生き私の子供たちも包まれていく私はその中で育ちそして一個の感性になっていく
思い出

秋とトンボ

窓の網戸にトンボが曇天に最期の時間を休んでいるいっぱい食った美味いものもいたし まずいのもいたアッという間だったなぁ一度きりの秋なんて親は何をしていたんだっけ爺さんの話は聞いたこともない風に乗って旅に出たいとも思ったが勇気が無かったのだそれ...
朝まだき

地球

なぜか こんな世の中であなたを抱きしめたかったのにそれはダメでも宇宙の片隅に美しくはないが 愛が芽生えた繁茂する雑草の中に小さなオレンジ色の花が咲くように心の花も咲いてくる植物も育ち 心も育ち引き継がれた栄養を吸って時間の園から躍動があふれ...
思い出

ちぎれ雲

色を失った世界の音だけが残った空間にいる宇宙の果てを感じる脳は一人だった誰もいない 誰も待っていないいつか来る世界だとは分かっていたのにいつも川の中の生活をして昇る太陽ばかり見ている夢ばかり見ているのではないと夢を知った人が言う空に浮かんだ...
思い出

讒言

讒言する人があり讒言される人がいて讒言される人が 又 ほかの人を讒言する讒言する人も 又讒言されてこうして讒言だけが残っていきだんだん世の中が暗くなっていく朝焼け 夕焼けに昼もそうなったら 夜もそうだったら誰も残れる人はいない餓鬼だけがいる...
供養

宮沢賢治とは

心の中に歌が流れていた無から生まれた本気の魂だ無から生まれて誰にも響いていった懐かしかったそこに美があった何にもないところにネギが育つようにどこに有ったのか何故生まれたのか存在の持つ必要性存在の意味を知った
思い出

幼い頃の夢

我々は何故権力に擦り寄るのか私は貧しい時代の子供たち擦り寄る者達の喧しさ権力の高笑いそこには何も生まれないいたる所に渦を巻いて寡黙な者たちの上で 空で雄大積雲となって下ってくる静かな人達の群れは見晴らしの良い低山を目指す幼い頃の清流の夢を思...