朝まだき

朝まだき

タコ私は昔 タコの美人に会ったことがあるそれはそれはツヤがあり優しそうでとても怒るカニを睨め殺す顔には見えなかった今では 全ての生存に懐かしくなって余った手で魚たちを手招きしている
朝まだき

風と花々父と母がいて満面の子供たちだが淋しいだろういない今はいつかは何も失うだろういないのにでも道は続く見えない道が一人の道が人であれば歩きづらい道がそこに せめてもの風と花々
朝まだき

他人人は折角生まれてきたのに自分ということでなく他人が折角生まれてきたのに邪魔しようとする折角生まれてきたのに豚で無かったのに蛇でなかったのに皆んな なんでもなかったのに
朝まだき

裸の山裸の山は優しく楽しいいがぐり頭のようにカッコいいのやら 悪いのやらボコボコ ガタガタ連なってウサギがぴょこんと眺めているよカラスが月見て吠えていた
朝まだき

精神性人の心が波立つ唯の波動であるそこに泡が立つように青とも白とも価値があるとも無いとも分からぬ滲み出たその英知はそれは何千万年かけて届いた灯りのように顕れてきたもの歴史の上に立つ一体の精神なのだ
朝まだき

輪島塗木地師 下地師 上塗り師 研ぎ師 呂色師 蒔絵師己を鉄芯となして大きな破調の中で作品を完成していく工芸の人の世の輝き存在の充溢何千万年の人類の精神の時が姿を顕している
朝まだき

進化筋肉が生き物の進化を決めた人となっても口をへの字結べばいつか人は飛べない鳥になる
朝まだき

永遠ふと思う時がある宇宙には大きな意志がありそれが神なのかもしれないが流転する意志なのだその一部が人間になり存在するものがその一部になる部分が自律的に作動しながら全体が一つの力になっていく大きな意志に点火された一部は一部の創造となって全体の...
朝まだき

人生どこか遠いところの声を聞こうとしていたような何時かは耳元に囁きかけてくるのかそれをずっーと心が待っているのでそんな人生だけでいつかの輝きのために 又 燕がくるのを待つように日を送るのだったら余りにも私の一生などというのはまぁ なんと頼り...
朝まだき

英知脳みその真ん中に 小さな箱がある箱の中にキリストが見た 仏陀が見た英知と真実と歓喜がある人間すべてに与えられたその箱は人格の大きさによってまれに開かれる時がある