夕照り

病んだ自然

夜中の三時自宅の脇に流れる川に沿って瞳を反射させ空腹の熊が行く二足歩行の兄殺しに恐怖と殺意を持ってしまった自然は広がらないから生活圏は力の支配となって今日も戦いに望んでいく
朝まだき

野武士

夕暮れに私にまとわりつく一匹の蜜蜂離れようとしてもしつこく体当たりこんな大きな馬鹿者に何を怒っているのだ軽く払えば それで最期なのに視れば分かるハズその大事な命をそんか大事な時間を何を考えているのだ
夕照り

寒風の蟹

茹でられて食われた毛蟹の甲羅は手足も無い体になって意志強く 目を剥き出し歯を食いしばって 視ている
思い出

人生

私は今日会社の事務机でぼっとしているこんな時間が長い生物の人間の歴史の中の一部なのだと思うとつと笑いが込み上げてきた
朝まだき

生きる

なんと素晴らしいものを書きなんと素晴らしいものを残したとてなんだか生きているのが一番のような気がして死は待ってくれないし諦めはつけてあるのだけれど生きている時が 辛いことや楽しいことで疲れるものだとしてもやっぱり変化のあるこの世が一番で最後...
夕照り

子供

子供は老人の命で限りある人間の宿命は子供に愛情をそそがせた人は寿命が延びそして不老不死になる時子供は老人の何になるのだろう懐かしさは 愛おしさは残っていないとしたら地球は重力を諦め人はやっと手を繋ぎ始める
思い出

花を散らせて 春が行く無情に吹く 世の徒然の疾風にあでやかさを 弄ばれながら今年も この世の春を淋しく散らせていく
夕照り

人を乗せて走るのに最適の形だった馬たちは人が馬を必要としなくなった時その美しい形は悲しみを帯びてきた帰るべき自然もなく人の感情に その歴史が預けられたときに神は その不合理を淋しく 眺めていた
供養

人と共に

私は歌おう 人間の懐かしき過去と美しき楽しき未来を未来は悲しく辛くとも楽しき未来を歌おう人間は等しく淋しく一人の階段を 昇っていくのだから
供養

車に轢かれた野ウサギ

魂は峠を駆けていたのに足はまだ走っているもう目は必要もないのに開けておくことがこの世に引き留める最期のものだと判っているのか体はねじれ 内臓は破裂し九穴からは血が噴き出しているのに大きくカッと見開いてもう見ることのない空をもう味あうことのな...