供養

レクイエム

川べりの夜の街頭に一匹の蛾が所在なく一晩中飛ぶように生命は全て魂となって自由に駆け巡る善悪も無く魂は自由だもう何も後ろは無く前だけを見つめるだから何処までも飛んで行ける
思い出

悲しい

青空の端の方で鳥は初めて飛んだ時あんなに高くを飛ぶと思っただろうか私も生まれて子供をやっている時こんな人間になると思っていただろうか未来は不明不明は悲しい
夕照り

権力の循環

人民は何かを狙って権力にペコペコ権力はその上の権力にペコペコまたまた上の権力にペコペコ最上の権力は人民にペコペコ人民は威を借る権力にペコペコ
供養

正義

私の国があなたの国を憎んであなたの国が私の国を憎んでお互い闘う 殺し合うどちらかが正しい時もありどちらかが間違っている時もある唯の殺戮だけの時もあり親しい時間も 親しい間柄も束の間どうしようもないのに神の名を叫んで何処かにいるはずの神の名を...
思い出

赤トンボ

赤トンボが人の高さの空を歩いていくさらに高くをツバメが横切るとても彼等のように豊かな一生にはなれないせめて花による同じ境遇の虫を狙う暖かい日もある辛く羽根に雨が当たる日もある彼等に神様はいないたまに優しい風のベッドがあるだけだ
供養

月山

ある年の 11月22日雪を被る真っ白に輝いて死界となる朝陽を受け 尚 弓なりとなり連なる山は前に控えてのっぺりと間に居座る真上に白雲 傘となり魂人の安養浄土となる吹雪乱舞の中に空気は静かに流れ気の果ては賑やかなり
供養

歴史

歴史は激動で始まり静寂を目指していく喜びも悲しみも時間の中に吸収されていく多くの人の嘆きも哄笑も一行も残らないそうして消えていった忘れられていく人々を私達の精神の冷たさが送る
思い出

悲しみの八月

遠い八月の暑い日にそこに残された人々は苦しいことも悲しいことも解き放たれて 佇んでいるもう全てから解放されて永遠の記憶だけで生きていくそれは静寂の森行き交うだけの街もう瞳は何も語れない
供養

自死

一つの魂が去った過去40年居るべき所に居た君がいくら待っても帰ってくることは無くなったもがきにもがいた人生は唯 一瞬の流れゆく枯れ木だった今となっては私の肩に重荷となって残っている
朝まだき

人生

人生の最後にあぁ こんなものた゛ったのかと 言う時は必ずくるそれまでは まだまだ何かあると思ってまだまだ何か出来ると思って日々を失っていくいつまでもの記憶が人を引っ張っている