夕照り

夕照り

トンボ

トンボよもう人生を終るのか道端の風に吹かれて良いことはあったかい美味しいものは食べたかい一人で生まれて一人で去っていく私も大した変わることはないせめて君とは兄弟に違いない
夕照り

病んだ自然

夜中の三時自宅の脇に流れる川に沿って瞳を反射させ空腹の熊が行く二足歩行の兄殺しに恐怖と殺意を持ってしまった自然は広がらないから生活圏は力の支配となって今日も戦いに望んでいく
夕照り

寒風の蟹

茹でられて食われた毛蟹の甲羅は手足も無い体になって意志強く 目を剥き出し歯を食いしばって 視ている
夕照り

子供

子供は老人の命で限りある人間の宿命は子供に愛情をそそがせた人は寿命が延びそして不老不死になる時子供は老人の何になるのだろう懐かしさは 愛おしさは残っていないとしたら地球は重力を諦め人はやっと手を繋ぎ始める
夕照り

人を乗せて走るのに最適の形だった馬たちは人が馬を必要としなくなった時その美しい形は悲しみを帯びてきた帰るべき自然もなく人の感情に その歴史が預けられたときに神は その不合理を淋しく 眺めていた
夕照り

柴犬 留

年老いた柴犬留は歳老いた 源助爺さんを引いてゆく曇天の梅雨の日留は老いて湾曲した四肢を地に踏ん張り二人して国盗りをした訳でもあるまいに誇らしげに源助爺を引っ張っていく引っ張っていく先にささやかなお裾分けが待っている
夕照り

蟻のラモン

蟻のラモンは元気だいつも大地を見詰めてばかりでまだ 空を見たこともない彼に空はいらない踏みしめる土さえあれば遠くを望んでも仕方ない恐ろしい者ばかりだ仲間と一生懸命働く明日はないかもしれない人は笑うだろうしかし どうしろと言うのだ私は 私の一...
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いつも一人

夜の国の人は星の輝きに安らぎを覚え雪の国の人ははるかな雪面の向こうにいつも思いを馳せていたとて夢見る心はいつも一人の私なのだ若い時は心は先まで飛んで行った今は立ち去った人の影を見ている
夕照り

神韻

ひびけこの小さな響きが目に見えないものがびっしり詰まった精神とかそんな中を すり抜けてもう目に見えない響きになってしまって時の中を物質の中を永遠に不滅に渡っています私の宇宙は 不屈の意志に満たされている
夕照り

雨蛙

雨蛙がキャッツアイをして曇り空を仰いでいる座禅をして宗教的夢想に耽っている雨蛙というのは中々大したものなのだ虫を食っても悟達して蛇に飲まれても肛門から帰り夕方は友人とひと風呂浴びて口を開けて眠気をきざし人様御殿の夫婦喧嘩で熟睡だなりたいよう...