夕照り

夕照り

人の世

人の世を淋しく生きたなんて誰も見向きもしないそんな人もあちら こちらにいて静かに生きている猫もそうだし トンボも豚もそうだったそれは仕方のないことだとしても追い払おうとした人は晩秋となりズルサだけが 心を支えている
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最後の関門

喜びはいつしか去り沈黙の霧が覆う日々頭は 又上げる時は無く懐かしき人々も もう周囲を去ってしまったいつか来る日ではある小さい頃は思いも及ばない灰色の明日過去の人達は見事に突き抜けていったその教えのとおり私も超えていく先は何も無くても教えの通...
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人類の歴史

人類の歴史は 40万年経って進化した者と 変わらず 残った者宿命と生きるのは同じ割の合わない者もいるまったくヒドイのもいる等しさを求めて戦う者等しくあれと 額に汗する者自分を価値ある者とした者か弱くさびしく終わる者多分 それらはいつまでも同...
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大きな居場所

お前も生きているのか生きている価値があるのかなどと言われたり 思ったりどうしようというのだそれでも生きていゆかなければそれでも花は咲くそれでも暖かい陽は昇る英知などというものは要らないそこに生きようそこを見つめようそこにも大きな価値はある
夕照り

詫びる

折角生まれてきたのにくねるだけの人生で何の意味があるのか雑草のように生えてきて意味もなく凋んでいく一人が生きるためにどれだけ犠牲にすれば済むのか何と不合理なことどこに合理的で 進化なのだ毛蟹に今日はせめて詫びなければ
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ヒトデの手

空から有への一瞬は私の始まりであった閉じ込められた運命の存在位置はある生きていく位置か 死んでいく位置かその間の 悪戦苦闘 泥まみれ這い上がれぬ道は 目の前に黒々と四方八方から伸びる手はタコの手やら ヒトデの手やら分からないから戻れぬ道を戻...
夕照り

面倒な世界

きれいな人間なんて本当悪人なんてウソ頭が良くなると何かが無くなるのに馬鹿な人間がいるなんて信じられないウソの必要と 不必要曲がった心なんて 世界がその人だけなら正義の人は 相手があればこそ個体だけ一杯の世界になれば何も問題は無いそんな世界で...
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正義

普通の日が過ぎていく誰も自分を鍛えていない弱い人間を見捨てない困っている人間に共に歩むそんな強い人が たまにいる口だけ大きいのは いつもいるそんな多くの人の間で口だけ先に進む最後に出来た機能が人間の未来を暗示する
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我々

くり返し くり返し 人は傷つく過ちは 運命に組み込まれた法則それは 逃れられないいつも陽は昇り 陽は沈む長い夜は本質を変えていく戻れる日は来るのか拡散が最終形でしかないのか
夕照り

神が去っていく日

絶対の神と至高の神が争うのかどちらの神が 唯一と言っていたのか神の本心とは人が遠くに行ってしまってもう呼びかけは聞こえないいつからか人が争って踏み越えていくのを見た