里芋

昔 里芋は生命の糧だった 今も私を力づける
この畑に荒んだ雨を ことさら丸くして遊ばせている
同じ土地に 同じ養分で
数千年前も澄んだ心で実っていたであろう
それを見る私と
筋肉質の体躯 脂ぎった頭髪
少しばかりの装飾品で身を飾った
祖先の視線が同じになり
時を超え 一体となった