次郎豚

粗食に甘んじ 好みを選ばず
きれい好きなのに 住いの泥土を
諦め
邪魔な毛もわずかに
柔らかい肉は与えるために用意されました
往く宛ても無ければ 脚力の無いこの足で十分です
歌うことも 叫ぶことも苦手な私は
わずかに濁った呼吸があるだけです。
おかしい顔は 実は必要なのは 口だけですから
笑わないで下さい
そして 皆さんにサヨナラする時
思い出も無い私は
辞世の歌もいらないのです