見知らぬあの人へ

一人小高い山の
末枯れた紅葉の中
20度の勾配を踏みしめる
ここは先頃
苦しんだ人生を自分で終えた所
一隅から黄ばんだ魂を感じる
人の世のつれなさ寂しさを
洞察と祈りを込めて
勾配を踏みしめて行く